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まちの概要
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まちの概要

黒松内町は北限のブナの森にいだかれた自然 豊かな「田舎」です。
この町に暮らす私たちは「歌才ブナ林」、 「清流朱太川」などの恵まれた自然と 一緒に暮らしてきました。
そして今、ブナの森を愛し訪れるたくさんの 人たちと自然と共に暮らす喜びを 分かち合いたい、そう考えています。

<沿革>
 安政3年、長万部から黒松内を経て歌棄に通じる陸路が完成して以来、黒松内は交通の要所となりました。明治4年、最初の入植者として伊達邦成の家臣13戸が黒松内市街地に入り、同年、斗南藩士24戸が作開に、山本玉吉他数戸が白炭にそれぞれ入植して、黒松内の開基となりました。
 その後、明治5年から明治24年にわたって白井川、大谷地に横村農場を開いたのをはじめ、各地に農場が開設されました。
 本格的に本町の開拓が進んだのは、明治15年に後志興農会社が中ノ川・白炭地区の開墾事業を始めてからのことで、農場の整備を大幅に進めました。同時に明治36年に函館・熱郛間に鉄路が開通し、黒松内駅が創設されてからは、鉄道の町としても賑わいを見せるようになりました。
 しかし、昭和3年の室蘭本線開通によって、町からは鉄道関係者が減り、再び農業の町としての道を歩み始め、戦後は農業の多角経営や近代化が試みられ、特に酪農に主力を置くようになりました。
 昭和30年に朱太川流域をはさむ黒松内村、熱郛村、樽岸村の一部(中ノ川地区)の3村合併によって三和村となり、昭和34年1月に町制を施行、同年5月に町名を現在の黒松内町に改めることとなりました。
このころから立地条件を生かした乳牛の導入を開始、その後の農業の機械化と経営規模の拡大によって、後志管内随一の酪農の町となりました。
 同じく社会福祉の充実にも力を注ぎ、現在は8つの社会福祉施設を擁するほか、全道に先駆けて老人給食サービスや入浴サービス、65歳以上の高齢者の医療費無料化、ホームヘルパー派遣サービスなどを実施、これらの先駆的な取り組みによって、『福祉の町・黒松内』としての評価も定着することとなりました。
 黒松内の語源はアイヌ語の「クル・マツ・ナイ」に由来するもので、意味としては「和人の女のいる沢」。その昔出稼ぎの漁夫を慕って来た妻たちが、この地で時化に遭い、そのまま滞在したためと言われています。なお、黒松内町の開村の日は、旧3村にそれぞれ戸長を置くことが布達された「明治12年12月25日」と定めています。

<位置>
 黒松内町は北海道南西部、後志支庁管内の南端にあり、札幌市と函館市の中間点に位置しています。
北は寿都町を経て日本海を望み、南は長万部町を経て太平洋へと向ますが、いずれもわずかな距離で直接海岸に接することがない特殊な地域となっています。日本海と太平洋の距離が最も近い場所でもあり、黒松内岳からは双方の海を望むことができます。
 町内には道央・道南地域を結ぶ幹線道路3本とJR函館本線が伸び、交通上重要な位置でもあります。
また、本町は渡島管内長万部町、胆振管内豊浦町、後志管内蘭越町、寿都町、島牧村の3支庁5町村に隣接、東西29.3km、南北19.7kmで、総面積は34,547haとなっています。

<地勢>
 高山や平野が少なく、土地のほとんどが丘陵を成しており、中央部を朱太川が貫流、それを幹線とした黒松内川、熱郛川などの中小河川が流れています。
 市街地はJR黒松内駅周辺に形成されていますが、いずれの幹線道路からも外れた地域にあるため、緑地や河川など、良好な自然が市街地周辺にも比較的多く残されています。
 熱郛駅周辺や白井川地区にも「まち的」集落が見られますが、その他の地域ではごく薄い密度で集落が点在しています。

<気候>
 気候条件では、日本海と太平洋の双方からの影響を受けるため、春から夏にかけて南南東の風が噴火湾で発生する濃霧を運んで低温となるなど、独特の現象が見うけられます。反対に冬は日本海からの北北西の風が吹き大量の雪をもたらしています。
 平成15年の年平均気温は7.5℃、また降雪量は同2月だけで3bを越す量となっており、道南における多雪地帯といわれています。

<地質>
 本町周辺には静狩峠、幌内山、天狗山、黒松内岳等があり、これらの山地、丘陵地は新第三紀の地層(黒松内層、瀬棚層)である砂岩、貢岩等の堆積岩と、黒松内層の下位に位置する静狩火山岩類、瀬棚層の上位に位置する写万部山火山岩類、黒松内岳火山岩類、その他の貫入岩等の火成岩から構成されています。
特に中里地区には黒松内層の模式地となっている露頭を有しています。
 表土は粘質、強粘質が多く、地層も同様で水捌けが悪く、耕起、砕土にやや難のある地域が多くなっています。
また、本町一帯は、瀬棚層から産する貝化石の宝庫となっており、朱太川、熱郛川、添別川や熱郛小学校左側に位置する通称カルシウムの山で特に多く出土しています。海に住む大型哺乳類であるクジラの仲間の頭部と思われるものや、海牛の肋骨の化石なども発見され、この地がかつて海であったことを示しています。

<植生等>
 町の面積のうち86.6%が森林であり、良質で豊かな緑に包まれています。
 本町の森林を語る際に忘れてはならないものに、自生北限地帯として国の天然記念物にも指定されているブナ林の存在があります。
 下歌才川左岸の北東に面する国有林のブナ林が昭和3年に天然記念物指定を受けたのをはじめ、昭和50年には白井川上流の道有林のブナ林が、北海道よりブナ北限保護林に指定されました。
 また、約70haという広大な添別ブナ林もあり、身近に楽しめる森としての保存・活用を進めています。
全国的にも今や貴重な存在となったブナは、昭和61年、黒松内町の木に指定され、町民の心の拠り所となると同時に、まちづくりのシンボルとして深く浸透しています。
 水文は、朱太川水系の河川が鮭、鱒、アユ、山女魚などの宝庫として知られ、遊魚者も年々増加しています。
気軽に草花を観賞できる歌才湿原は、訪れる人の目を楽しませるだけでなく、生態系維持や水質浄化など、地域の自然環境保全にとって重要な役割を果たしています。


<産 業>

農 業
日本海と大平洋、双方の影響で濃霧が発生する黒松内町では、酪農を主軸とする農業が基幹産業です。乳牛飼育頭数は後志支庁管内の約4分の1を占めます。また、約2千頭を飼育する農業法人もあります。近年はさらなる良質乳の生産を図りつつ、肉用牛や畑作物を組み合わせた複合経営の展開を目指しています。また、もち米生産団地の指定を受けている稲作では、全面積に冷害に強いもち米「はくちょうもち」を作付け。馬鈴しょ、豆類、ビート、小麦の畑作とともに、品質向上と増産を図っています。 今後は、農業経営を取り巻く環境の厳しい中、地産地消の推進、良質堆肥を活用した土づくりなど地域に根ざした自然と調和した活力ある農業を目指しています。

林 業
町総面積の約75.6%が森林である黒松内町では、森林レクリエーションなど森林資源の多面的な有効活用を図り、地域活性化に役立ててきました。今後も環境保全に配慮した林道整備を進め、広葉樹の保護と育成に努めつつ、良質な木材を供給するために造林、保育事業を行っています。

商工業
「トワ・ヴェール」でつくられている地場産の農畜産物を素材とした製品は、売れ行きが好調で、商工業の振興に寄与しています。また、小規模経営を克服するために、商工会が中心となって、経営改善とホスピタリティの向上に取り組み、消費者のニーズにあった商店街づくりに努めています。企業誘致促進条例によって1993(平成5)年に操業を開始した漬物工場は、新規作物の大根を素材としており、農業とのつながりの面でも期待されています。今後は、農業をはじめとする各産業間や交流施設との連携を深めて、町内循環的な経済システムを築き、地域経済の発展を目指しています。
 

<福祉・医療>

福祉
黒松内町は1956(昭和31)年より、社会福祉法人黒松内つくし園とともに、福祉施設の充実を図ってきました。その結果、現在までに8つの社会福祉施設が整い、先駆的な福祉の町としての評価が定着しています。21世紀の高齢化社会へ向けて、平成12年5月には新たに介護老人保健施設も開設し、誰もが安心して生活できる地域社会の実現をめざして、福祉の輪をますます広げていきます。

医療
町内には保険医療機関として、町立病院1、無床診療所1、歯科診療所1と、保健施設である保健福祉センターがあり、各施設が連携を取りながら町民の健康管理に努めています。 また、乳幼児や重度障害者の医療費を全額、高齢者についても一部を除き町で負担。 各種検診の経費も無料化し、受診を奨励しています。  

<教育・文化>

生涯学習
心豊かな人生を願う町民の生涯学習に対する意欲は、年々高まりを見せています。黒松内町では1988(昭和63)年に教育委員会が主体となり、町内5地区に住民主動型の生涯学習センターを設立しました。講演会、町内史跡巡り、陶芸教室など、学習機会を広く設けて独自のカリキュラムを実施しているほか、文化活動による異世代交流を支援しています。

スポーツ施設
ナイター照明や電光スコアボードなど後志管内一の設備を誇る野球場では、プロ野球イースタンリーグ公式戦の開催がされることもあります。東山スキー場やテニスコートにもナイター照明を完備。ほかに、運動公園と道の駅くろまつないには18ホールの本格的パークゴルフ場が整備され、武道館・プール・町民体育館など、各種のスポーツ施設がそろっています。子供からお年寄りまでが、広くスポーツを楽しんでいます。

健康とスポーツの町
地域のふれあいを深めつつ心身の健康づくりに取り組もうと、1989(平成元)年7月「健康とスポーツの町」を宣言しました。全町民が生涯を通じてスポーツに親しみ、ふれあいの輪を広げていこうと呼びかけています。運動公園には、設備の行き届いた施設が整備され、多彩なスポーツ活動が実施されています。

学校教育
黒松内町は、小学校2校、中学校2校を有し、それぞれの伝統を生かした教育実践を展開しています。
学校教育は、生涯学習の基盤を培う場として位置づけ、家庭や地域社会と密接な連携の中で特色のある学校、開かれた学校づくりを重点推進目標としています。
・地域の特色を生かした生きる力を育む「総合的な学習」への取組み
・学社融合システムを活用した学習への取組み
・国際交流協力員を活用した国際理解教育への取組み
・学校給食を活用した食農教育への取組み
・世界文化遺産研修と長野県小川村交流を学社融合による修学旅行的行事への取組み
・コンピュータを活用した情報活用能力育成への取組み

教育目標
わたしたちは、ブナ北限の里づくりをめざす黒松内の町民です。先人のたくましい開拓の心と緑に囲まれた美しい自然を受け継いで、ふるさと黒松内を愛し、世界に向かってはばたく人になります。

● 春のぶなのやさしい新芽のように、互いに励まし合って、思いやり豊かな心を育てます。
● 夏の朱太川の川面をよぎる若あゆのように、元気なからだをつくり、生命を尊ぶ心を育てます。
● 秋空の下に広がる緑の牧草地のように、大きな夢をふくらませ、学びつづける心を育てます。
● 冬の吹雪に耐えて立つ黒松内岳のように、厳しさに負けず、努力しつづける強い心を育てます。